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コラム

2010.01.14
うさぎの爪切り

 新年あけましておめでとうございます。2010年がスタートしました。本年もどうぞよろしくお願いします。

 今回は、ビアトリクス・ポターが一緒に暮らしていたうさぎ ピーターの爪切りについて、ノエル少年に宛てた絵手紙より紹介したいと思います。

1895年2月4日
ロンドンのボルトン・ガーデンズにてビアトリクス・ポターよりノエル・ムーアへ

「私のペットのピーターはとても怠け者で、彼(ピーター)は暖炉の前にある小さなラグを敷いた箱のなかで寝てばかり。そんな彼の爪はとても長くなり、かなり厄介になってきたので、そこで伸びた爪をハサミでカットすることにしたのですが、大きな庭用のハサミを使う必要があったほど大変でした。
彼は小さな前足の爪を切るのを許してくれたので、わりと動かず座ってくれたのですが、後ろ足の爪はというと、彼はとてもやんちゃですから、(前足を激しく動かして)くすぐり、(後ろ足で)キックしました。
もし彼が野生のうさぎだったら、穴堀りすることで爪がすり減り、切る必要もなかったのにね。ここには、雪合戦するうさぎたちがいるのですよ。」

「Letters to Children from Beatrix Potter」Judy Taylor(編集)1992年(刊)より

 ポターは、1891年ロンドンのペットショップにて購入したうさぎをピーター・ハイパーと名付け、出かける際はバスケットに入れ、いつも一緒に過ごしました。1893年ピーターを題材にして書いた絵手紙が『ピーターラビットのおはなし』の誕生秘話であることは、以前のコラム(9月4日ピーターラビット誕生物語)をご覧ください。

 さて、紹介した絵手紙に話を戻しますと、1895年の冬、馬車を出すことができないほど大雪が積もったある日、ポターの部屋の暖炉の前で寝て過ごすピーター。ピーターの爪は、絵手紙3枚目の上の絵にあるように、足の合間から爪が飛び出るほど伸びてしまいました。そして2枚目の2種類のハサミの絵、これらのハサミを用いて、前足と太くて固い後ろ足の爪を切ったのでしょう。再び3枚目の伸びた爪の隣に描かれた足を見ると、飛び出た爪がなくなっています。

 さらにその続きには、部屋のなかで暮らすペットのうさぎではなく、野原に住む野生のうさぎたちの様子を伝えています。野生の穴うさぎたちは、地面に巣穴を掘って暮らしているため、穴掘りすることで自然に爪がすり減り、爪切りする必要がありません。そんなエピソードをノエルに伝えると共に、塀越しに雪合戦している子供たちの姿を見て、絵手紙ではうさぎに置き換えたのでしょうか?とにもかくにも、このような絵手紙をもらったノエルの気持ちを想像すると、冬の厳しい寒さも吹き飛ぶぐらい楽しい気分になりませんか?

絵手紙2枚目   絵手紙3枚目
絵手紙2枚目   絵手紙3枚目

ラピータ
ラピータの部屋


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