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2010.03.25
掲載されなかった作品たち
島根県立美術館を皮切りに「ピーターラビットの生みの親 ビアトリクス・ポター展」と題された原画展が開催されています。日本での原画展開催は、2002年9月おかざき世界こども美術博物館より8年ぶりの開催となります。残念ながら遠方につき訪れることはかないませんが、島根の次は北海道、新潟、福島、山口と巡回予定の原画展ですので、どこかで見に行けたらと思っています。
さて、今回のコラムは、原画展に出品されているある作品に注目してみました。それは、『のねずみチュウチュウおくさんのおはなし』(のねずみチュウチュウおくさんとはさみむし)」(1910年)です。
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「ビアトリクス・ポター展」に出品中の作品 Reproduced by permission of Frederick Warne & Co. |
この作品は、『のねずみチュウチュウおくさんのおはなし™』のために描いたものですが、出版社であるフレデリィック・ウォーン社が「子供向けの本に適当な生物ではない」という意見で掲載されなかったものです。
チュウチュウおくさんの家の廊下で迷子になるハサミムシを、横目で見ながらチリトリをカタカタ鳴らすチュウチュウおくさん。新しく書き直された挿絵は、ハサミムシがいた場所にゴミムシを出現させました。
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『のねずみチュウチュウおくさんのおはなし™』より |
さらに、同じ理由で掲載されなかった作品がもうひとつ。チョウがお砂糖をなめている挿絵の部分ですが、最初の原稿ではスープの深皿の向こうにムカデが描かれたものでした。
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変更前の本文 「ムカデのマギー・メニーレッグさんは、深いスープ皿の向こうに隠れましたが、あわててドアの下から逃げていきました。」 |
このように『チュウチュウおくさんのおはなし™』は、掲載されなかった挿絵が2作品あり、その貴重な作品のひとつが現在日本で公開中です。どうぞこの機会にご覧ください。
参照:
「A History of The Writings of Beatrix Potter」Leslie Linder(著)Frederick Warne & Co.1971年(刊)
ラピータ
『ラピータの部屋』






