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2010.04.15
ポター動物園(その6)
じつは勘違いしていました。お恥ずかしいことながら「ジマイマ」はガチョウだと思っていたのです。「ジマイマ」が「うすちゃいろのひげのしんし」と連れ立って森の中の小道を歩く良く知られた挿絵は知っていました。マザーグースの影響か、イギリスものにはガチョウが登場という勝手な方程式ができていました。挿絵の「ジマイマ」のとても立派な様子はアヒルには見えず、ガチョウのように見えていたのです。はじめて『あひるのジマイマのおはなし』を読んだとき、そもそも題名に「あひる」とうたってあることに驚き、これはアヒルの話だったのだと納得したしだいです。
19世紀の後半にバッキンガムシャーのアリスバーリー周辺では白色の大型のアヒルが作出されました。作りだされた場所にちなんでアルースバーリーと名づけられたアヒルは多くのアヒルの品種の中で、もっとも大きなもののひとつです。体重5kgを超え産卵数も年間120個にもなり、盛んに飼育されたようです。「あひるのジマイマのおはなし」に登場する「ジマイマ・パドルダック」のモデルは、このアリスバーリー種だったのです。
正式なアリスバーリー種は、全身が白色で嘴の色がピンク色だそうです。「ジマイマ・パドルダック」の挿絵を見ると嘴はすべて黄色に描かれています。アリスバーリー種は中国より輸入された嘴の黄色いペキンダックと掛け合わせられ、より経済効果の高いアヒルが作出されていったそうなので、すでに混血になっていたかもしれません。
こども動物自然公園では、ビアトリクスポター資料館の前の柵内にジマイマをイメージするため、アヒルが放されています。残念ながら離されているアヒルも嘴の黄色いペキンダックの系統です。

アカネズミ
日橋一昭
埼玉県こども動物自然公園



